【実録】警察の驚きの日常

「箱根駅伝、私の出番はたった5分。沿道の警察官が『安全のタスキ』を渡してお節を食べるまで。」

こんにちは!私はある県警察で12年間、警察学校生活や現場を経験してきた元警察官ママの omi です!

「一度は担当してみたい、憧れの箱根駅伝警備!」

……なんていうのは、あくまで教科書通りの建前。

正直に言いましょう。

春と秋の異動発表の時期、多くの警察官が心の中で密かに、そして切実にこう祈っています

「お願いだから、駅伝ルートのない署に飛ばしてくれ……!」

お正月の風物詩、箱根駅伝。

華やかなテレビ中継の裏側で、沿道に立つ警察官たちは何を思っているのか。

  • 「管轄外の署が羨ましくてたまらない」という切実な本音
  • 署長の一言で決まる過酷な防寒事情
  • そしてテレビに映り込むための密かな攻防戦

今回は、制服を脱いだ今だからこそ話せる「箱根駅伝警備の、ちっとも華やかじゃないリアル」を赤裸々にお届けします。

次の箱根駅伝を観るのが楽しみだと思っていただけると嬉しいです!

警察署員の本音

「管内を通らない署が羨ましい!?」

箱根駅伝といえば、歴史ある誰もが知る大イベント!

だけど、正月返上はやっぱりキツイ…

毎年1月2日、3日に渡って行われる箱根駅伝ですが、往路・復路とあるわけですから、場合によっては両日とも箱根駅伝の警備に当てられる可能性もある。

ルートから外れた署への異動」が羨ましがられるという警察内部の風潮。

そんな『駅伝ルート拒否』の空気が漂うなか、私はというと……内示が出た瞬間、心の中でガッツポーズをしていました。

実は私、小学校からの夢を叶えて警察官になったほど、制服への憧れが強いタイプ。

さらに箱根駅伝も大好き。

『あの憧れの舞台を、自分の手で守れるって最高!』 周囲の同僚が遠い目をしている横で、一人喜び勇んでルート内の警察署へ異動した、ちょっとした『変わり者』だったのです。

「1ミリのミスも許されない、交通課の巨大なパズル」

異動して驚いたのは、交通課の担当者たちのピリついた空気です。

署の壁一面に貼られた巨大なコース図と、そこにびっしりと書き込まれた人員配置。

「もしランナーの走行を1秒でも妨げたら、警察の、いや、この署の末代までの恥だぞ」

そんな無言のプレッシャーが漂うなか、彼らは何ヶ月も前からシミュレーションを繰り返します。

観客の数、横断歩道のタイミング、もしもの時の緊急車両のルート……。

普段は優しい先輩も、この配置図を睨んでいる時だけは「鬼」の形相。

私たちが当日、沿道に「ただ立っている」だけに見える裏側には、そんな彼らの執念にも似た完璧な計算が隠されているのです。

「後世に引き継がれる汚点」を絶対に作らない。

その組織のプライドが、若手だった私の背筋をピシッと正してくれました。

「待ち伏せ」の緊張感

私のいた警察署は、箱根から東京へ向かう中盤ルート。

選手がスタート地点を蹴り出した頃、私たちはようやく配置につきます。

「来るぞ、来るぞ」という独特のソワソワ感。

まるで獲物を待つハンターのような、静かな緊張感が沿道に満ちていきます。

「上着を着ていない警察官」の正体

「さっきまで上着を着ていたのに、急に薄着の警察官ばかりになった!?」

中継を見ていて、そう気づいた方はかなりの観察眼の持ち主です!

実はこれ、「警察署長のこだわり(見栄え)」によるもの。

歴史あるイベントにふさわしいビシッとした姿を見せたい

……という意向で、なんと防寒着(ジャンパー)の着用が禁止されることがあるのです。

「日陰の担当」に当たった上に「上着禁止」を食らったら、それはもう悲惨の一言

制服の下にヒートテックを3枚重ね、全身にカイロを貼りまくっても、不動で立っていれば体温は容赦なく奪われます。

もし、極寒の中で震えている警察官を見かけたら、「あぁ、あそこの署長さんは厳しいんだな……」と察してあげてください(笑)。

箱根駅伝の「上着禁止」も辛いですが、実は警察には、それ以上に過酷な『冬の修行』が存在します。

それが、警察の仕事始めに行われる「年頭視閲式」。 華やかなパレードの裏側で、女性警察官たちがストッキング1枚で氷のグラウンドに立ち尽くし、足の感覚を家出させながら「脳内で分度器を召喚」していた、壮絶な裏話もぜひ読んでみてください。

地獄の「日陰」とトイレの壁

警備の勝負を分けるのは、実は「日向か、日陰か」

観客の皆さんよりもずっと早く現場入りする私たち。

日陰で数時間、じっと立ち続けるのはもはや「修行」です。

基本、持ち場離脱は絶対NGなので、お手洗いにも行けません。

短時間の勝負とはいえ、寒いとどうしても近くなるもの。

そこはもう、精神統一と気合で乗り切るしかありません。

あのピシッとした立ち姿の裏で、実は「トイレ……」と念じている警察官もいるかもしれません。

テレビに映る位置は「超・当たりクジ」

そんな過酷な警備ですが、モチベーションを爆上げする要素があります。

それが、「テレビに映る位置かどうか」

警察官だって人間です。

  • 一生に一度の思い出作りがしたい!
  • 「せっかく出るなら、全国放送に映りたい!

というリアルな承認欲求を抱えて立っています。

テレビに映っている警察官、たまにカメラの方を見ていませんか?

あれ、内心は

警察官
警察官

「今、実家の両親見てるかな!?しっかり映り込むぞ!」

と気合を入れているんです。意外と可愛いところがあるでしょう?

私は残念ながら「映らない派」の担当。

どう足掻いても映らない場所で、ひたすら精神を研ぎ澄ませていました。

映る場所の同僚を、どれほど羨ましく思ったことか……(笑)。

「あっけない幕切れ」と「安全のタスキ」

待ち時間はあんなに長いのに、選手が通り過ぎるのは一瞬。

最後の選手が通過し、規制解除のパトカーが目の前を走り抜けた瞬間、私の任務は唐突に終わります。

ランナーたちがタスキを繋いでいくように、私たち警察官もまた、次の区間を守る仲間たちへ「安全」という目に見えないタスキを渡したような、そんな感覚。

「よし、あとの区間は頼んだよ」

私

自分の持ち場を無事に守りきった安堵感とともに、現地で解散の号令がかかります。

「警察官」から「一人の休日」へ

休日出勤の身としては、ここからが本当の勝負。

規制が解け、日常に戻り始めた街を横目に、一目散に自宅へ直行します。

帰宅して、冷え切った体で制服を脱ぎ捨て、お節料理を並べてコタツへ。

テレビをつければ、画面の中ではまだ往路のゴールを目指して必死に走るランナーと、それを守る仲間の警察官たちの姿。

「さっきまで、あそこに立ってたんだけどな……」

0.1秒もテレビに映れなかった切なさを、温かいお節とコタツの熱で溶かしながら、他人事のように中継の続きを見る。

この「非日常から日常への超スピード帰還」こそが、警察官しか味わえない箱根駅伝の、最高にシュールで贅沢な裏側なのです。

おわりに

現場を経験したからこそ、私は断言します。

寒い中、沿道で警察署長の顔色を伺いながら立つのも良いけれど。

「箱根駅伝は、暖かい部屋でテレビでお節を食べながら観るのが、世界で一番幸せな観戦方法です!」


制服を脱げば一人の人間に戻りますが、警察官である以上、たとえコタツで寝ている時でも片時も離せないのが「警察手帳」です。

箱根駅伝の警備中も、私の胸元で静かに(でも凄まじいプレッシャーを放ちながら)鎮座していたこの黒い手帳。ドラマではカッコよく見せびらかしていますが、現実は……?

紛失したらクビ!?

という恐怖と戦いながら、私が12年間守り抜いた警察手帳「シュールすぎる裏側」をお話しします。

刑事ドラマはクビ確定!?
【元警察官が暴露】ドラマの刑事はクビ確定!?命より重い「警察手帳」のシュールすぎる舞台裏

2026/2/8  

【元女性警察官が暴露】ドラマの刑事はクビ確定!?内ポケットから警察手帳を出すのが「ホラー」な理由とは。紛失=署員全員でゴミ拾い!?12年の現場経験を持つomiが、警察手帳を紐で体に縛り付ける泥臭いリアルと、写真が別人すぎて疑われた悲劇を綴ります。

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元警察官ママ/omi

小学校の頃からの夢を叶えて警察官に。 ある県警察で12年間、警察学校、交番勤務、広報県民課(音楽隊)、生活安全課と歩んできました。現在は結婚・妊娠を機に退職し育児奮闘中。 「当時のリアルな裏側」を女性目線でブログに綴ります。

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