警察学校

【元警察官の告白】「合格おめでとう!」の先に待つ、警察学校の想像を絶する生活

2024年9月23日

合格はゴールじゃない!警察官採用試験に受かったら待っている「地獄の学校生活」とは!?

警察官採用試験、合格おめでとうございます!

長い勉強期間を経て、努力が実を結んだ瞬間は、きっと最高ですよね! 合格通知を手に、未来への期待に胸を膨らませていることでしょう。

しかし、実はその喜びもつかの間…本当の「警察官への道」は、ここからが本番なんです。

「合格したけど、次って何するの?」
「まさか、また勉強…?」
「警察学校ってどんなところ?」

そう思ったあなた、そのまさかです!

合格して採用が決まったら、次に待っているのは警察学校への入校

これが、あなたが警察官としての一歩を踏み出す、まさに「第一歩」となる場所なんです。そして、そこはあなたの想像をはるかに超える、厳しくも忘れられない日々が待っている場所なのです。


学校って名前だけど、ここからあなたはもう「警察官」なんです!

警察学校って名前だから、普通の学校みたいに授業受けて、友達とワイワイ過ごす…なんて想像してませんか? 残念! 大間違いです! ここは、あなたが思い描くような学園生活とはかけ離れています。

警察学校は、高校や大学とは全く違います。例えるなら、

「給料をもらいながら、警察官としての基礎を叩き込まれるスパルタ合宿所」

といった感じでしょうか。そう、警察学校に入校したその日から、あなたはもう立派な「警察官」として働き始めることになるんです!

ここでの全てが、あなたの警察官人生の土台を築くためのものです。

学校の先生は「教官」と呼ばれ、警部補以上の階級を持つベテラン警察官が、あなたを一人前の警察官にするために、基礎的な教養(法律や実務、警察組織の仕組みなど)、厳しい訓練(逮捕術、体力錬成、救急法など)、そして武道(柔道や剣道)の指導まで、みっちり行ってくれます。

座学だけでなく、実技訓練も豊富で、身体的にも精神的にも追い込まれる日々が続くことでしょう。

入校期間は、あなたの最終学歴によって異なります。

  • 大学卒業後に警察官になった方:6ヶ月間の入校期間(短期課程)
  • 高校卒業後に警察官になった方:10ヶ月間の入校期間(長期課程)

この期間、あなたは警察学校内の寮で、他の同期たちと共同生活を送ります。規則はびっくりするほど厳しく、まるで別世界。起床から就寝まで、分刻みでスケジュールが管理され、自由な時間はほとんどありません。

しかし、この厳しい環境を一緒に乗り越えるからこそ、卒業後にはかけがえのない「同期との絆」が生まれるんです。共に汗を流し、励まし合い、時にはぶつかり合いながら築かれるその絆は、警察官人生において、本当に大きな支えになります。

現場に出てからも、同期の存在はあなたの心のよりどころとなるでしょう。


人生で一番辛かった…?元警察官が語る、警察学校のリアル

何を隠そう、私は高校を卒業して警察官になったので、10ヶ月間の長期課程を経験しました。

そして、37歳になった今でも断言します。

人生で一番辛かった時期は、ダントツで警察学校です! まさに、心身ともに試される日々でした。

例えば、こんな毎日が待っていました。

  • 敷地内から自由に出られない: まるで塀の中…? 外部との接触は厳しく制限されます。外出は限られた日に許可が出る程度で、基本的には学校の敷地内で全てを完結させなければなりません。
  • 単独行動は許されない、基本団体行動: トイレに行くのも許可が必要なくらい。常に集団で行動し、個人の自由はほとんどありません。集団行動の規律を徹底的に叩き込まれます。
  • 携帯電話は持ち込めない: デジタルデトックスどころか、強制デトックス! 外部との連絡手段は限られ、情報から遮断された環境での生活は、現代社会に慣れた私たちにとっては非常に大きなストレスかもしれません。
  • 寝る時間も起きる時間も決められている: 校内放送の合図で一斉に起床。遅れることは許されませんし、就寝時間も厳守です。睡眠時間も十分とは言えないかもしれません。
  • 食事やお風呂の時間も短いので、気が休まらない: 食事も風呂も時間厳守。ゆっくり味わう暇も、湯船に浸かって疲れを癒す時間もありません。常に次の行動が頭をよぎり、気が休まる瞬間はほとんどありませんでした。

正直な話、今の私には、二度とあの日々には耐えられませんね(笑)。

「警察学校にもう一度行ける?」と聞かれても、絶対に行きたくありません! 全国のほとんどの警察官が、きっと私と同じように答えるのではないでしょうか。

それほどまでに、警察学校での生活は、精神的にも肉体的にも限界を試されるものだったのです。


厳しい先に待つ「一人前の警察官」という誇り

「そんなに辛いなら、やめておけばよかった…?」

いえいえ、そんなことはありません。確かに警察学校は厳しい場所です。

しかし、そういった極限の環境で心身を鍛え、規律を叩き込まれてこそ、「一人前の警察官」として現場に出られるのだと、今になって強く思います。

あの辛い日々を乗り越えたからこそ、どんな困難にも立ち向かえる強靭な精神力が身につきましたし、同期との揺るぎない信頼関係が築けたんです。

警察官の仕事は、いつ何時、どんな危険に遭遇するかわかりません。

そんな時、冷静に判断し、仲間と協力して対処するためには、警察学校で培われた精神力とチームワークが不可欠なのです。

だからこそ、もしあなたが警察官採用試験に合格し、入校日が決まったのなら、その日まで、まずは遊べるだけ遊んで、遊びつくしておきましょう!!

友人や家族との時間、趣味に没頭する時間、好きなだけ寝る時間…警察学校に入ったら、しばらくはそんな自由な時間は望めません。

今のうちに心ゆくまでリフレッシュし、心身ともに満たされた状態で、来るべき厳しい訓練に備えてくださいね。

  • この記事を書いた人

omi

小学校頃から警察官になる!と夢を追いかけ続けました。K県警察に就職し、警察学校、交番勤務、広報県民課、生活安全課と勤務。「女性警察官」ならではの悩みもたくさん経験。結婚・妊娠を機に退職し、現在はK県を離れて育児奮闘中。12年間の警察経験を女性目線のブログに。

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