誰も知らない女性警察官

【元女性警察官】過去1震えた出来事

警察官って公務員だし、縦社会で上下関係は結構厳しいです。

上下を決めるのは基本的に

「 拝命(採用年月日)>階級 」

で、拝命(採用された)日をとにかく優先に考えていくので、先輩よりも階級が上がっても上下関係は変化しません。

警察学校を卒業したての頃は、一年先輩というだけでめちゃくちゃ怖かったんですよね。特に女性警察官は年に10名程度の採用しかなかった時代なので、なんかもうめちゃくちゃ怖いんです。女性の先輩って。

K県警察では、女性警察官は、その年毎に同期生の中から6名が広報県民課音楽隊員として選ばれ、2年間音楽隊員として広報活動をすることになるのが伝統(?)となっていたので、毎年10名程度採用された女性警察官の中から6名が警察学校を卒業、職場体験・初任補修課・実践実習終了後まもなく音楽隊に行くわけです。

私が警察学校を卒業後、職場実習を3ヶ月を終えて、初任補修課として3ヶ月間警察学校で再度警察学校に入校している際の出来事。

ある日担任教官からこんなアンケートを渡されました。

実習終了後、音楽隊に行っても良いか。
1、行きたい
2、行けと言われれば行く
3、行きたくない

いやぁ、音楽隊に行きたくて警察官になったわけじゃないんだけどなぁ。というのが私の本音。

そして、同期も音楽隊かぁ、早く一人前になって現場で事件担当したいよね・・・って感じ。

この3択で「3、行きたくない」って選ぶのもどうかなぁ。上下関係の厳しい警察で、行きたくないなんて回答してもいいのだろうか、と。(本音の書けないアンケートを取る意味←)

ただ、例年は音楽隊に行きたくないなんて人はいなかったし、警察の花形部署的な扱いだったそうで音楽隊に行けず悔しい思いをした方もいらっしゃったそうで。

迷いに迷って、結果本音を書けず「2、行けと言われれば行く」とヒヨッた回答した私。

数日後。

「お前ら今日部屋にいろよ〜」と授業終了後に教官から指示を受け、なんだろうと思いつつ、業務のないメンバーは部屋で待機。すると、

「ちょっとみんな集まってくれる?」

見ず知らずの女性。おそらく何年か先輩の女性警察官が3名。

「はい!!!(誰だろ、なんで居るんだろう、怖いな怖いな)」

先輩「みんな集まった?少なくない?」

同期「3名業務のため居ません」(同期の中でも心強いメンバー不在)

先輩「あのさぁ、この前のアンケートで音楽隊に行きたくないって回答した人いるよね?あれってどういうことなの?音楽隊に行かせてもらえるチャンスなんだよ?」

同期と私「・・・・(目を伏せる)」

先輩「なんて回答したかとそ教えてくれる?」

同期「行きたくないと回答しました」「行きたくないです」

ま、まじかよ。本音書いたのか。

私「行けと言われれば行くと書きました」(逆に気まずい)

先輩「行きたくないって書いた人さぁ、理由言ってくれる?なんで行きたくないわけ?先輩たちが繋いでる伝統があるんだから、行きたくないなんて言うのは失礼なんじゃないの?」

同期と私「・・・(時間よ早く過ぎ去れ)」

・・・・・・・・

・・・・・

・・・

先輩「じゃあ、今いないメンバーにも伝えておいて」

同期と私「はい。(震)失礼します。ありがとうございました。(震)」

これが私の警察人生で1番震えた出来事でした笑

いや、アンケートの意味!!!!

  • この記事を書いた人

omi

小学校頃から警察官になる!と夢を追いかけ続けました。K県警察に就職し、警察学校、交番勤務、広報県民課、生活安全課と勤務。「女性警察官」ならではの悩みもたくさん経験。結婚・妊娠を機に退職し、現在はK県を離れて育児奮闘中。12年間の警察経験を女性目線のブログに。

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